【MLB球団紹介in2020】Miami Marlins ナ・リーグ東地区
<歴史>
球団拡張により1993年にフロリダマーリンズとして誕生した歴史の浅いチーム。イチローが2015年から所属したことで日本での知名度も増したのではないだろうか?スモールマーケットで資金力がないチームだがG.シェフィールドらが在籍した1997年とJ.ベケットらが活躍した2003年と2度ワールド制覇を果たしているのは立派だ。スタジアムは元々はアメフト用のスタジアムを使用していたが2011年に新球場のマーリンズパークを建設、そして球団名もマイアミマーリンズに改称した。大規模な主力選手放出をすることで有名で、最近ではG.スタントン(ヤンキースへ)、C.イエリッチ(ブリュワーズへ)、D.ゴードン(マリナーズへ)らを一気に放出している。そのせいもあってかチーム人気は低く、スタジアムも空席が目立つ。
<昨シーズンと今シーズンの展望>
昨季はリーグワーストの105敗と目も当てられない成績を残している。野手ではB.アンダーソンやJ.アルファロ、投手はS.アルカンタラといった選手が活躍を見せているがまだチームをけん引するほどではなく、さらにマイナーも充実してきてはいるがまだ足りない状況。暗黒期はまだ続きそうだ。今期は先ほど挙げたような若手選手がどれほど成長するかをウォッチするシーズンになりそうだ。
<スタメン予想>
キャッチャー:J.アルファロ
○打撃/×選球眼
コロンビア出身の正捕手候補。捕手ながら2割後半の打率を残し、18本塁打を記録。今季は三振と四球の比率を改善しさらなる飛躍を遂げたい。守備は強肩ではあるがもう少し精度を高めていきたいところ。
ファースト:J.アギラー
○パワー/×昨季不調
100キロを超す巨体で2018年にはブリュワーズで35本塁打108打点を記録したパワーヒッター。しかし昨季は12本塁打と不調に陥いり、ウェイバー移籍でマーリンズに加入。一昨年のような成績を残してマイアミの主砲を担ってほしい。
セカンド:I.ディアス
○打撃/×実績なし
昨季メジャーデビューの23歳。メジャーではまだ適応出来ていないが、マイナーではOPSが9割を超える成績で今季への期待は大きい。守備でも失策する場面は多いが改善の可能性はあるのでJ.バエズのようなスター選手になれるか注目したい。
サード:J.ビヤー
○盗塁、/×三振数、三塁守備の経験
去年は盗塁王の輝きを取り戻した一年だった。40盗塁に加え本塁打も24本も放ち、サイクル安打も記録した。ショートにはM.ロハスがいるため、現時点では経験の少ない3塁守備を担当するので上手く適応出来るかが不確定要素だ。
ショート:M.ロハス
○三振数、守備/×パワー
マーリンズでは6年目のシーズンを迎える。守備型内野手という位置付けだが、2割後半の打率を残せる。I.ディアスや他の野手次第ではセカンドやサードを守る可能性もある。
レフト:C.ディッカーソン
○打撃/×守備
3割近い打率と長打でチームに貢献する左打ち外野手。昨季は怪我で78試合出場にとどまったが安定した成績を残している。守備自体は平均以下だ。
センター:L.ブリンソン
○アスリート型、身体能力/×コンタクト能力
今年真価が問われる元プロスペクトの外野手。元々は走攻守で期待されたトッププロスペクトで、マイナーでは優れた成績を残しているが、メジャーでは打率1割台と大いに苦しんでいる。今季適応出来なければMLBの舞台からフェードアウトか?
ライト:B.アンダーソン
○打撃/×インパクトのある成績ではない
焼け野原状態のマーリンズだが、アンダーソンはまだ見れる数字を残している。昨季は20本、OPS8割を記録しまだ26歳で飛躍の可能性も残している。元々は三塁手だが、ライトでの起用がされる見通しだ。
<投手陣予想>
先発1:S.アルカンタラ
○イニングイーター、速球/×まだエース格ではない
3点台後半と悪くはない成績ながらチーム事情もあって、6勝14敗と大きく負けが先行してしまった24歳右腕。150キロを超す直球で勝負するタイプで完投すらも少ないメジャーで2完封を記録しているのは立派だ。今季は勝ち星を増やしたい。
先発2:C.スミス
昨季は10勝に到達したが、リーグワーストと被本塁打を許してしまった。イニング数を超す奪三振を記録するタイプなので不用意な一発が減れば飛躍のシーズンに?
先発3:J.ヤマモト
○3球種を織り交ぜた投球、伸びしろ/×四球
ハワイ出身日系三世。去年のデビュー戦では7回無失点の好投を見せた。被打率自体は低いので制球力が向上すれば大化けもあり得る。同じく日系3世のイエリッチとのトレードでブリュワーズから加入した経歴を持つ
リリーフ1:B.キンツラー
○ゴロ/×一昨年の不調
一昨年の不調から一転、昨季は2点台と復活の兆しを見せたベテランリリーバー。35歳のシーズンだが打たせてたらピッチングのため速球型よりも劣化はしないとの見方もある。マーリンズでは勝ちパターンでの起用とされる。
リリーフ2:R.スタネク
○速球/×救援登板
レイズ時代はオープナーでの先発起用が多かった。昨季途中からトレードで加入して、本来の中継ぎ起用に戻ったが、22試合登板して防御率は5点台半ばと大乱調。このままだと勝ちパターンからは外れるだろう。
クローザー:D.ステッケンライダー
○被打率、奪三振/×被弾
抑えとして期待された昨季は15試合登板にとどまった。フォーシームを軸に投球を組み立てるが、14イニングで6本のホームランを打たれており今季抑えとして機能するかは不透明。