【MLB球団紹介in2020】Los Angeles Angels ア・リーグ西地区
<歴史>
1961年誕生。初めてのリーグ優勝はワイルドカードから勝ち上がった2002年で勢いそのままにワールドチャンピオンにも輝いた。それ以降はV.ゲレーロ、B.コロンらが活躍し2009年までに5度地区優勝を果たす黄金期に入る。そして現在はM.トラウト、A.プホルス、大谷翔平らのスター選手が在籍している。ちなみに1997〜2003年まではウォルトディズニー社が経営に関わっており、2002年時のワールド制覇のパレードはディズニーランドで行われた。
<昨シーズンと今シーズンの展望>
昨季はT.スカッグスの不運な死もあり、慢性的な投手不足に陥り中継ぎ投手だけで試合をやりくりするブルペンデーにせざるを得ない場面があった。MVP級の活躍をするトラウトや守備の名手シモンズらの野手陣に加え今季はナショナルズのスター選手A.レンドンが加入。野手は万全だ。問題な投手はJ.テヘランやD.バンディを補強したもののG.コールの獲得に失敗。先発陣をけん引するエース格は不在。今年も投手不足に苦しみそうだが去年よりは改善されており、あわよくばプレーオフも狙えるシーズンになるだろう。
<スタメン予想> ※赤字は新加入
キャッチャー:J.カストロ
○統率力/×打率
スタンフォード大出身の秀才キャッチャー。昨季までツインズに所属していたが、M.ガーバーの活躍もあり捕手の層の薄かったエンゼルスに移籍した。二桁打てるパワーはあるだけに2割5分というラインを超えていけば合格点だろう。
ファースト:A.プホルス
○三振数、パワー/×劣化、足
MVP3度受賞の球史に名を残すレジェンド。史上4人目の2000打点、3000本安打、600本塁打を達成し。将来の殿堂入りは確実とも言われている。しかしそんなプホルスも40歳の晩年期で攻守で全盛期のような輝きは見られない。しかし20本の本塁打をマークするパワーはまだあり、最後の奮起に期待したい。
セカンド:D.フレッチャー
○ミート力/×パワー
昨季は2年目ながら154試合に出場し充実の一年を過ごした。打率も2割9分と高打率を記録。今季は内野のレギュラー争いが激しいだけに本塁打を含めた長打を増やしてアピールしていきたい。今季からレンドンの加入により背番号を6から22に変更した。
サード:A.レンドン
○打撃、勝負強さ、守備/×不良債権の危険性
昨季の覇者ナショナルズから7年260億円の大型契約で加入した一流プレイヤー。去年は打点王を獲得するだけでなく、ポストシーズンでも勝負強さを見せつけ、さらにはリーグ屈指の好守備も持ち合わせており弱点という弱点がない。エンゼルスをポストシーズンに導けるか?
ショート:A.シモンズ
○一流の守備、ミート力/×パワー
日本でもファンが多い、オランダ代表ショートストッパー。なんといっても彼の魅力は守備で、守備範囲、正確さ、インパクトはどれも超一流で通年プレーできればゴールデングラブ賞は堅い。最近は打撃も向上傾向にあり怪我なくプレーできるとエンゼルスとしても大きい。
レフト:J.アプトン
○打撃/×緩慢なプレー、守備
かつては全体1位で指名された元トッププロスペクト。期待されていたほどではないが打撃では30本をアベレージに記録するなど結果を出している。しかし注意力散漫な守備など目も当てられないようなプレーをしてしまうのが玉にきず。DHに置きたいがプホルスと大谷がいるためにレフト起用が多い。
センター:M.トラウト
○打撃、選球眼、走塁/×なし
毎年MVP候補に挙げられ、MVP3回受賞のスーパースター。走塁、打撃はトップクラスで、守備に関しても肩の弱さを指摘する人もいるが他のツールと比べるとであって5ツールプレーヤーにふさわしい選手。2018年から12年総額480億円の契約を結んであり、実質的に終身契約とされている。
ライト:B.グッドウィン
○打撃/×精度
昨季エンゼルスから移籍して本格的にスタメンに定着した遅咲き外野手。打撃が持ち味でホームランも20本近く見込める。攻守において精度を上げてさらなるステップアップをしていきたい。マイナーにはトッププロスペクトであるJ.アデルもいるため、控えに回る可能性も。
DH:大谷翔平
○広角打法、パワー、走塁/×三振
打者としてメジャーでも通用するということを2年間の成績が示している。2年でフル出場ではないが40本の本塁打を記録し、逆方向への本塁打も多い。三振は多いもののクリーンナップに座るに十分な成績を残している。本塁打を放った時の実況が「Big Fly Ohtani San!」と叫ぶのが恒例となっている。
<投手陣予想>
先発1:J.テヘラン
○イニングイーター/×球速、制球
ブレーブスから移籍したタフネス右腕。7年連続で規定投球回をクリアしているのは立派。球速自体は速くないため切れ味での勝負とはなるが、近年は制球面で不安があるため圧倒的な成績を残すというタイプではない。
先発2:G.キャニング
○球威/×制球、肘の故障
昨季デビューした期待の先発。制球こそ不安があるものの、カーブとスライダーを組み合わせた投球で三振を奪うことができる。ローテの中心を担うだろうが肘の故障があるだけにTJ手術の可能性も拭えない。
先発3:大谷翔平
○速球、奪三振/×故障明け
5月から登板復帰が予定される、日本を代表する二刀流プレイヤー。故障しがちなためどれくらい投げられるかが予測できないが、本来の投球ができれば縦に鋭く落ちるフォークと最速165キロのフォーシームで奪三振ショーを見せてくれるはずだ。
リリーフ1:K.ミドルトン
○速球/×手術明け、コントロール
トミージョン手術から帰ってきた速球リリーバー。復帰後は7イニングで7四球と制球に課題を見せたが、頼れるリリーフ投手が一枚増えたのは大きい。活躍次第ではクローザー起用も?
クローザー:H.ロブレス
○コントロール/×気性の荒さ
昨季はクローザーとして自己最多の71試合に登板した。72イニングで四球が16と安定した投球で試合を締めた。多少の気の荒さはあるものの去年のような投球ができれば問題なしだろう。